近畿化学協会について
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一般社団法人「近畿化学協会」は、『我が国科学技術の基盤を担う化学および化学技術の専門家集団として、その知識を結集し、学際研究や異種産業技術間の連係・交流の場となり、新技術開発を奨励し、我が国科学技術の振興と社会経済の発展に貢献することを目的』として活動しています。
多様化する社会のニーズに添うため、あらゆる分野の熱意ある方々のご参加を歓迎いたします。
会長・歴代会長
2023年・2024年度 会長
西野 孝(Takashi Nishino)(神戸大学大学院工学研究科)
歴代会長会長挨拶
一般社団法人近畿化学協会(近化)が、100周年を迎えたのは江口会長のもと2019年1月でした。その1年後,高部会長の任期半ばから、杉山会長にバトンタッチされ、今年2023年に至る3年余の間、新型コロナウィルスが全世界で猛威を振るい、世界で6億7657万人に感染し、死者は688万人に達しました。謹んでお見舞い,お悔やみ申し上げます。この間,未曽有のパンデミックに遭遇することで、世界は大混乱に陥り,近化の行事、運営も大きな制限を受け,中止に追い込まれた催しが多数となりました。その感染症も、2023年5月8日には5類に移行されました。本当に長かった。
同年5月26 日の第40回社員総会・第223回理事会での承認を経て、近畿化学協会会長を仰せつかることとなりました。従前の状態に戻りつつあるとは申せ、現在もまだ手探りが続きます。大学の講義は対面が基本となり、むしろオンライン講義の実施に際しては理由書の提出が求められることとなりました。しかしながら、今回の騒動の中で、誰しもがオンラインを強要され、違和感が残るところもありますが、それと共に、大きなメリットにも気づきました。出かけなくとも行事や会議に参加できます。ご多忙な中、電車に乗って大阪科学技術センターまで行く時間、手間をかけなくとも話が聞けます。質問も相談もできます。案内もメイル配信され、申し込みもweb、資料も必要に応じてダウンロードすればよいのです。文献もon-lineで検索、講演もon-demandで視聴、それで済むところ、便利なところは、どんどん取り入れていきましょう。
ただ,それだけでは、活動を進める上で,大きな足枷の存在にも気づきました。何よりも、近化の特長である人との交流が行われません。特に新しい知り合いが増えないのです。コロナ禍で交流が妨げられたことが大きなフラストレーションなり、やっぱり、会って、しゃべってなんぼの近化ということにも、改めてわれわれは深く認識しました。目的に応じたメリハリのついた運用を(試行錯誤を含みますが)始めようとしています。
コロナ禍の始まる前あたりからですが、化学をめぐる情勢は大きく変わってきています。残念ながら、環境に関連する話題では化学が悪者になる場面が増えています。CO2、海洋汚染、プラスチックごみ、PFOS/PFOA、・・・。昔,昔,公害問題に直面した時代を彷彿とさせます。そして、公害を克服したのも化学の力であったように、現在の諸問題を解決できるのもやはり化学の力と信じます。加えて現在はAI、DX、IoT、Industry4.0、Society5.0。ビッグデータを駆使することでより強力な解が得られることを望みます。この際,個々の化学の分野に横櫛を入れ,専門分野,産官学を横断した人員の交流を旨とする近化は必ずやお役に立つことと存じます。
そういう皆が集まれる、従前からの近化という場を保持しつつ、それだけでないポストコロナ時代の新たな近化がシナジーした場を生み出していくことが求められています。それがどのような姿か,ご一緒して作り上げるお手伝いに精励いたす所存です。さらに何よりも、そのためには,会員の皆様,事務局の皆さまのご協力が必須となってきます。
是非、新たな近化の創製にご一緒いただけませんか。
今後とも倍旧のご支援、ご協力と共に、宜しくご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。