近化電池セミナー
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近化電池セミナー「金属負極二次電池の現状と展望」
主催 | 近畿化学協会 |
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協賛 <予定> | 大阪科学技術センター、大阪工研協会、応用物理学会関西支部 化学工学会関西支部、電気化学会関西支部、電気化学会電池技術委員会 炭素材料学会、日本エネルギー学会関西支部、日本機械学会関西支部 |
リチウムイオン電池を始めとする様々な二次電池の高容量化においては圧倒的なエネルギー密度を有する金属負極を用いることが理想的な解決方法の1つとなっています。しかしながら、開発当初に問題となった充電時の析出形態制御や表面皮膜形成の課題から実用化は困難であると見なされ、炭素材料や合金材料が主流となり、金属負極を用いた電池の開発は限定的に進められてきました。近年は、様々な電解質の開発の試みや金属の析出反応解析・形態制御が飛躍的に進み、注目すべき結果が認められるようになってきています。今回の電池セミナーは、金属負極に関する多くの知見をお持ちの先生にその研究開発の成果を紹介していただくことになりました。特に今回は3年ぶりに対面での開催とさせていただき、直接先生方のお考えに触れていただくことができるものと考えております。皆様の積極的な御参加をお待ちしております。
日時 | 2023年 4月26日(水)10:20 ~ 17:00 |
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会場 | 大阪科学技術センター4F 401号室[大阪市西区靭本町1-8-4] [8F大ホールから変更になりました。] <交通>Osaka Metro(地下鉄)四つ橋線「本町」駅25番、28番出口を北へ徒歩約5分、うつぼ公園北詰 <会場アクセス>http://www.ostec.or.jp/access.html |
プログラム
【講演①】NAS電池の開発の現状(10:20-11:05)
日本ガイシ株式会社 NV推進本部 専門部長 鬼 頭 賢 信 氏
既に実用化している金属負極二次電池として、ナトリウム-硫黄(NAS)電池の技術及び適用事例を紹介する。CNの実現には、再生可能エネルギーと系統用蓄電池を活用して、系統の安定化を維持しつつ、再生可能エネルギーを最大限利用することが不可欠である。NAS電池は、長時間容量の電力貯蔵システムとして使用拡大が期待されている。
【講演②】金属負極-電解質界面の計算科学研究動向 (11:15~12:00)
物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究センター センター長 館 山 佳 尚 氏
金属負極による電解液・電解質の還元分解、デンドライト成長機構、溶解析出機構と負極状態の関係などについて、我々のLi負極、Na負極、Mg負極の研究も含めた最近の計算科学研究動向について紹介する。
【講演③】金属負極二次電池の現状と展望 (13:20~14:10)
東京都立大学大学院都市環境科学研究科 特別先導教授 金 村 聖 志 氏
金属を負極とする次世代の電池に関する研究の現状と今後の展開について紹介する。特に、リチウム金属を負極とする次世代電池の材料研究や電池設計研究を紹介する。蓄電池のエネルギー密度の向上には正極と負極の容量密度を向上させることが必須であるが、形態変化の大きな金属負極の問題点と解決策に関する研究開発の最先端について述べる。リチウム金属以外にも種々の金属が候補として挙げられるが、これらの負極材料の比較についても述べる。
【講演④】金属負極の高エネルギー密度蓄電池への展開(14:20~15:10)
九州大学先導物質化学研究所 教授 栄部 比夏里 氏
究極的にエネルギー密度の高い蓄電池の開発を進めるために、高容量金属負極であるリチウムは候補から外せない電極材料である。金属多硫化物を用いた電池の構築を例として、実験用のセルから実電池への展開を進める過程で検討した内容について、負極の話題を中心に紹介する。
【講演⑤】Mg金属電池電解液:バルクから界面設計へ (15:20~16:05)
物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究拠点
/先進蓄電池研究開発拠点 主任研究員 万 代 俊 彦 氏
Mg金属電池分野では長年、電解液が研究開発のボトルネックであったが、近年革新的な電解液が開発されたことで状況は一変、最近は電解液- Mg金属負極界面設計に重きを置いた研究が展開されている。本講演では、電解液開発の歴史を振り返りつつ、電解液の性能革新により顕在化した界面におけるMg金属負極特有の課題を我々の研究成果を交えながら紹介するとともに、界面設計指針や今後の展望について議論する。
【講演⑥】カルシウム蓄電池〜錯体水素化物を用いたハロゲンフリー電解質〜 (16:15~17:00)
東北大学金属材料研究所 助教 木 須 一 彰 氏
近年、エネルギー密度や資源性などの観点からカルシウム蓄電池が注目され始めている。これまで、電気化学的安定性やイオン伝導性を兼ね備えた電解液の開発がボトルネックとなっていたが、この数年の間で、錯体水素化物系材料を始めとするいくつかの有力な電解液が見出されたことにより、研究が飛躍的に進んでいる。本発表では、錯体水素化物系材料を中心として、カルシウム蓄電池用電解液やその電池応用の研究開発を紹介する。
交 流 会 (17:00~18:00) 講演会終了後に参加者・講演者の交流の場を設定します。
定 員 | 80名(定員に達し次第締切) |
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参加費 | 主催団体会員 20,000円、協賛団体会員 25,000円、会員外 30,000円 大学・官公庁職員 10,000円、学生 5,000円 (講演要旨<電子ファイル>・消費税含む) ※講演要旨は、講演者が開示・配付できる範囲のものになります。配付できないものについては、既存のURLを閲覧、もしくは、後日、E-mailによる問合せで対応していただく場合がございますのでご理解下さい。 |
申込方法 | 【Web参加申込フォーム】からお申込み下さい。
※参加費は、銀行振込(三井住友銀行備後町支店 普通預金No.1329441 一般社団法人近畿化学協会)、郵便振替(00930-5-64179
一般社団法人近畿化学協会)のいずれかでお願いします。 |
申込・問合先 | 一般社団法人 近畿化学協会 「近化電池セミナー」 係 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4 大阪科学技術センター6階 TEL.06-6441-5531/FAX.06-6443-6685/E-mail:seminar(atmark)kinka.or.jp |