ファインバブル技術講習会
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第11回ファインバブル技術講習会「混相流分野におけるファインバブル研究の進展」
主催 | 近畿化学協会、日本混相流学会混相流技術リエゾン専門委員会 |
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協賛 | 化学工学会 粒子・流体プロセス部会 気泡・液滴・微粒子分散工学分科会、 化学工学会関西支部、日本化学会近畿支部、日本ソノケミストリー学会、 ファインバブル学会連合、ファインバブル産業会、化学工学会関東支部、 日本機械学会関西支部、分離技術会 |
2017年に国際標準化(ISO)においてファインバブルの基本規格「ファインバブルの使用と計測に関する一般原則」が日本提案のもと発行され、気泡径100 μm未満の気泡をファインバブルと呼称することが規格化されました。このファインバブルは身近に見られるmmやcmサイズの気泡とは著しく異なる物理的・化学的性質を顕在化させるため、幅広い産業分野への応用研究が始まっています。本講習会では、このファインバブルについて学術界と産業界からご講演いただきます。まず、学術界としては、ファインバブルの創成期から第一線でご活躍されていらっしゃる氷室昭三先生の基調講演、新進気鋭の先生方による先端的な研究のご講演となっています。他方、産業界からは複数の企業さまから民生品への活用事例と共に、その到達までの課題点等についてご講演いただきます。学術界から産業界までの幅広い講演内容となっておりますので、皆様の多数のご参加をお待ち申し上げます。なお、例年、本講習会ではファインバブルに関係する企業実演展示をおこなっておりますが、今年度はコロナ禍によるオンラインセミナーのため、それに代わる内容としてお昼の時間に企業紹介ビデオ等をご用意いたしました。お食事をされながら、是非、ご覧下さい。
日時 | 2021年 3月15日(月)9:50 ~ 16:40 |
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開催手段 | WEB配信(Zoomによるオンライン配信) |
プログラム
事務連絡(9:50-9:55)
開会挨拶(9:55-10:00)関西大学社会安全学部 教授 細川 茂雄 氏
1.基調講演「生理活性作用を示すマイクロバブルの特異的性質」(10:05-11:00)
鹿児島工業高等専門学校 校長 氷室 昭三 氏
マイクロバブルを製造する技術としてベンチュリー式、エジェクター式、旋回流式、スタティックミキサー式、加圧溶解式など、さまざまな方式の発生器が報告されているが、その多くは衝撃波を発生していると思われる。ここでは衝撃波を発生しないマイクロバブル発生器を用い、ヒトに及ぼす生理活性作用とその作用機構の一部明らかにしたので報告する。さらに、マイクロバブルが熱力学的に興味深い特異的な性質を示したので、併せて報告する。
2.招待講演①「加圧溶解攪拌によるUFB水の生成とその利用」(11:05-12:00)
久留米工業大学 機械システム工学科 准教授 高山 敦好 氏
ファインバブルであるウルトラファインバブル(UFB)が注目されており、様々な分野でその活用が期待されている。UFB水の生成手法は多岐にわたるが、本講演では段階的に圧力開放すると同時に攪拌機能を備えた加圧溶解撹拌法を提案し、その技術を利用した新たな取り組みを含めて解説する。はじめに、混合気体によるUFB水についてナノ粒子密度、pH、DO、TDS、ラジカル等の側面から分析を行う。次に、UFB水の利用法として、農水産物や水質浄化技術だけでなく、内燃機関への利用や廃食用油の再生などの取り組みを紹介する。
3.企業紹介[ビデオなど](お昼休み) (12:05-13:05)
① IDEC(株) ②(有)OKエンジニアリング ③(株)サイエンス
④(株)富喜製作所 ⑤(株)Ligaric ⑥(株)ワイビーエム
4.企業講演①「ウルトラファインバブルを活用した施設清掃への取り組み」(13:10-13:25)
(株)Ligaric 開発事業部 開発営業課 課長代理 山近 晋也 氏
ウルトラファインバブルを利用した洗浄は様々な分野で広がりをみせており、薬剤低減効果や水量削減効果など複合的な効果が確認されている。高速道路事業ではネクスコ3社が運営・管理する約75%の休憩施設において、トイレ清掃にウルトラファインバブル水を活用しており、その使用方法や効果について説明する。また、鉄道分野においても車両や施設の清掃にウルトラファインバブルが試行的に利用されておりUFB効果の検証を行っている。本講演では一部を紹介する。
5.企業講演②「ファインバブルのある生活」(13:30-13:45)
(株)サイエンス 専務取締役 平江 真輝 氏
民生品としてのファインバブルの活用は、生活の中でそのメリットを如何に使用者が実感できるかが鍵となる。当然業務用の用途においても洗浄や気体供給手法として有意差を提供できなければならないが、比較及び検証試験を実施し採用となる為、設置や利用方法などしっかりとした対応が可能である。しかしながら民生品においては一般的な家庭生活においてファインバブルの効果を実感できなければ購入意欲はわかず、またそれが多くの人々に受け入れられなければ市場としての発展は望めないものとなる。これまでの民生品としてのファインバブルの利用とその経過や今後の展望を紹介致します。
6.招待講演②「ファインバブル測定技術の比較 - 動的光散乱法、レーザー回折散乱法、粒子追跡法」(13:50-14:45) 慶應義塾大学(博士課程) 田中 俊也 氏
これまで種々の固体ナノ粒子計測手法を転用し、液中のウルトラファインバブル(UFB)の計測が試みられてきた。特に、動的光散乱法(Dynamic
Light Scattering)、レーザー回折散乱法(Laser Diffraction)、粒子追跡法(Particle Tracking
Analysis)はファインバブル計測において最も頻繁に用いられている方法である。これらの計測原理は、優れた成書やISO規格にまとめられているが、理論の説明に重きが置かれがちであり、ファインバブルを測定対象とした場合に、実測データをどのように解釈するのか、といった実務上の記述に乏しい。本講演では、実測データを題材に各種分析法の原理と特徴を議論する。
7.企業講演③「標準化(ISO・JIS)への取組と加圧式UFB発生装置を利用した各種洗浄への応用」(15:00-15:15)
(株)ワイビーエム ファインバブル事業開発部 課長 宇川 岳史 氏
ファインバブル技術の普及に伴う国内外における標準化を目的として、ファインバブル産業会においてISO並びにJIS規格化を進めているが、2020年に両規格が発行されている水質浄化技術の性能試験方法を説明する。また、YBM社製加圧式UFB発生装置「ファビー」を利用した各種洗浄への応用事例について具体的な手法と効果について紹介をする。
8.企業講演④「ファインバブルの活用による効果と難しさ」(15:20-15:35)
(株)富喜製作所 専務取締役 松本 琢史 氏
ファインバブルの活用度が広がる昨今。民生品から始まり、産業生産・産業排水・環境・水産業・農業・医療他、実例件数は広まっている。SDGsを含む、顧客が望む様々な効果がある一方でファインバブルビジネスに対し難しさも痛感している。例えば、実例に対する論理的かつエビデンス的な裏付けなどが不明瞭・不明確な点や、各分野内での測定・検査・確認などの手法の確立など。今後、あらゆる面での可視化が必要と感じている。本講演ではその一部を紹介致します。
9.招待講演③「金属表面への付着汚れに対するマイクロバブル混合液の洗浄効果」(15:40-16:35)
新潟大学 工学部 准教授 牛田 晃臣 氏
旋回方式および加圧方式により生成したマイクロバブルの洗浄効果を検討するため、デンプンのりを付着させたステンレス鋼を汚れモデルとした洗浄を行った。水道水のみの洗浄率と比較して、マイクロバブル混合液は高い洗浄効果を得た。さらに、発生方式によらずほぼ同様となり、溶存気体量を増加させた場合は洗浄率が上昇した。これらを考察するため、経過時間に対する粒径変化および静的接触角について検討した。マイクロバブルの粒径は、経過時間に応じて変化し、加圧方式の方が自己圧壊までの経過時間が長いことが分かった。また、マイクロバブル混合液の静的接触角は、水道水のみの場合と比べて低くなり、洗浄効果と接触角の相関が得られた。
閉会挨拶(16:35-16:40) 慶應義塾大学 理工学部 教授 寺坂 宏一 氏
定 員 | 70名(定員に達し次第締切) |
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参加費 | 主催・協賛団体正(個人)会員6,000円,主催・協賛団体法人会員8,000円, 会員外10,000円,学生会員3,000円(テキスト<電子ファイル>・消費税含む) |
申込方法 | 【Web参加申込フォーム】からお申込み下さい。
※参加費は、銀行振込(三井住友銀行備後町支店 普通預金No.1329441 一般社団法人近畿化学協会)、郵便振替(00930-5-64179
一般社団法人近畿化学協会)のいずれかでお願いします。 |
注意事項 | ※オンライン配信ツールは「Zoom PRO」を利用します。 ※パソコン・タブレット等、聴講(受信)に必要な機材や設備は各自でご準備ください。 ※オンラインにより配信される講演内容の著作権は発表者に帰属します。講演の録画・録音は固く禁止します。許可なく資料を録画・録音して第三者への譲渡、無断でSNS等に公開すること、2名以上で同時に視聴することはご遠慮下さい。これらの行為を発見した時は、接続を強制的に切断させていただくことがあります。 |
申込・問合先 | 一般社団法人 近畿化学協会 「第11回ファインバブル技術講習会」 係 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4 大阪科学技術センター6階 TEL.06-6441-5531/FAX.06-6443-6685/E-mail:seminar(atmark)kinka.or.jp |