近化電池セミナー
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近化電池セミナー「革新型蓄電池の現状と展望」
主催 | 近畿化学協会 |
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協賛 | 大阪科学技術センター、大阪工研協会、応用物理学会関西支部 化学工学会関西支部、電気化学会関西支部、電気化学会電池技術委員会 日本エネルギー学会関西支部、日本機械学会関西支部 |
「EVでより遠くにドライブしたい」「パワーのあるモーターに使える電池が欲しい」「より安全で扱いやすい電池があれば……」等、電池に対する人々の期待は留まることを知りません。とりわけ、車載用電源に対する要求に対しては、現在の蓄電池(二次電池)の主流であるリチウムイオン電池(LIB)でさえこれらの要求を充分に満足するものではありません。そのため、従来型LIBの性能を凌駕し、新たな材料、仕組み、加工プロセスを経て構成される「革新型蓄電池」の開発が精力的に行われています。様々な革新型蓄電池に関して、その原理から開発状況まで、わかりやすく解説します。また、これらの革新型蓄電池を開発に至らせる1つの目的である安全性に対する考え方について、今後の開発に必要な安全に対する取り組みへのヒントとなる現状のLIB の事例を紹介します。多数の御参加をお待ちしております。
日時 | 2019年12月19日(木)10:00 ~ 18:30 |
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会場 | 大阪科学技術センター8階中ホール[大阪市西区靱本町1-8-4 電話06-6443-5324] <交通>Osaka Metro(地下鉄)四つ橋線「本町」駅 25番・28番出口を北へ約5分。もしくは 同 御堂筋線「本町」駅 2番出口を西北へ約10分。うつぼ公園北詰。 <会場アクセス>http://www.ostec.or.jp/access.html |
プログラム
【講演①】全固体電池実現に向けた界面現象への取り組み (10:00-10:50)
物質・材料研究機構 エネルギー・環境材料研究拠点 拠点長 高田 和典 氏
リチウムイオン電池の全固体化に使用する固体電解質としては、主として硫化物系材料、酸化物系材料が検討されている。いずれの材料系にも10-3S cm-1を超えるイオン伝導度を持つ物質が見いだされているが、いずれの場合も材料間の接合界面に現れる抵抗成分が実用的な電池性能達成の障害となる。講演では、このような界面現象に対する取り組みを紹介する。
【講演②】RISING2 における亜鉛空気二次電池の研究開発 (10:55~11:45)
京都大学産官学連携本部 研究員 新倉 順二 氏
亜鉛空気二次電池の概要紹介に続き、同電池が抱える課題とその課題に対するRISING2 における下記研究開発概要を紹介、さらに今後の展望等についても若干触れる予定。
・空気極の開発(触媒開発、炭素系空気極および非炭素系空気極開発の概要)
・亜鉛極の挙動解析と、高容量化および充放電サイクル寿命改善に向けた開発概要
・フルセルの試作とその特性評価結果等
【講演③】リチウム-硫黄電池の革新 ―液相レドックスからの脱却― (13:00~13:50)
産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域
電池技術研究部門 上級主任研究員 栄部 比夏里 氏
500 Wh/kgを目指せる高エネルギー密度電池としてリチウム-硫黄電池の開発が世界中で展開されている。この電池は硫黄の液相でのレドックスを原理的に利用するため、性能向上に限界がある。そこで演者らは硫黄の溶出を抑制し、固相で充放電反応を進行できる新規な金属多硫化物を開発し、車載用として電池の構築を目指している。本講演ではリチウム-硫黄電池の開発の現状と演者らの取り組みを紹介する。
【講演④】フッ化物イオン伝導体の開発とフッ化物シャトル電池の現状と展望 (13:55~14:45)
京都大学大学院工学研究科 教授 安部 武志 氏
フッ化物イオンをシャトルさせるフッ化物シャトル電池では、金属の選択により多電子系となり高容量な電極を構築でき、高電圧化も可能なことより、LIBのエネルギー密度を凌駕する電池系となることが期待される。一方で、電解質、活物質の低フッ化物イオン伝導性など課題も多い。本講演では、フッ化物イオン伝導体の開発を中心とし、フッ化物シャトル電池の現状と課題について紹介する。
【講演⑤】革新型蓄電池の実現に向けたコンバージョン型正極材料の応用における期待と課題 (15:00~15:50)
産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 電池技術研究部門 宮崎 武志 氏
近年ますます高まる革新型蓄電池の実現要求にあたり、正極の高容量化が強く求められている。本講演では現行 LIB 正極材料に比べて大幅な高容量化が期待されるコンバージョン型正極材料の現状と展望について、RISING2 における FeF3 正極材料の検討状況を例示しながら、将来的に見込まれる特性および技術ブレークスルーを必要とする課題について紹介する。
【講演⑥】リチウムイオン電池の安全性に関して (15:55~16:45)
株式会社 八山 代表取締役 馬場 良貴 氏
EVや定置用蓄電池の普及により、リチウムイオン電池の引き合いが活発になっている。一方で、リチウムイオン電池起因の事故も頻発し、社会問題になっている。本講演では、リチウムイオン電池の安全性不具合の発生原因メカニズムの解説と、大規模事故との関係について解説する。また、他系二次電池との比較も実施する。
アフターディスカッション (16:55~18:30)場所:於:同所 地下1F B101号室 参加無料
定 員 | 80名(定員に達し次第締切) |
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参加費 | 主催団体会員 20,000円、協賛団体会員 25,000円、会員外 30,000円 大学・官公庁職員 10,000円、学生 5,000円 (テキスト・消費税含む) |
申込方法 | 【Web参加申込フォーム】からのお申込み、もしくは“近化電池セミナー”参加申込と明記し,1)氏名,2)勤務先・所属,3)連絡先(郵便番号・住所・電話番号・E-mail),4)会員資格,5)アフターディスカッションの参加の有無,6)送金方法,7)請求書の要否 を記入の上,FAXもしくはE-mailにてお申し込み下さい。
※参加費は、銀行振込(三井住友銀行備後町支店 普通預金No.1329441 一般社団法人近畿化学協会)、郵便振替(00930-5-64179
一般社団法人近畿化学協会)のいずれかでお願いします。(振込手数料は参加者でご負担願います。) |
申込・問合先 | 一般社団法人 近畿化学協会 「近化電池セミナー」 係 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4 大阪科学技術センター6階 TEL.06-6441-5531/FAX.06-6443-6685/E-mail:mail(atmark)kinka.or.jp |