第14回研究会

主催 近畿化学協会合成部会ロボット合成研究会
日時 平成13年4月6日(金)13:30−16:50         
会場 大阪科学技術センター                       
     大阪市西区靭本町1−8−4 電話 06-443-5324       
交通 地下鉄四ツ橋線「本町駅」25番・28番出口を北へ約5分       
   または同御堂筋線「本町駅」2番出口を西北へ約10分(うつぼ公園北詰)


─講 演─


1.「プロセス研究開発用合成ロボットの現状」
                   毛利 慎一郎 氏 (協和発酵堺研究所)
 最近,プロセス研究開発用合成ロボットが市販されるようになってきた.企業の立場からそれら装置の特長など現状を紹介した.
2.「紫外線硬化樹脂によるマイクロ フルイディック デバイス」
                   穴澤 孝典 氏 ((財) 川村理化学研究所)
 プラスチック製のマイクロデバイスは,ディスポーザブルタイプのケミカルデバイス,中でも生化学分析デバイスの本命になると考えられる.我々は,紫外線硬化樹脂を用いてマイクロ フルイディック デバイスを作製することを検討してきた.この際の主要な問題点は,(1)デバイスへの生化学物質の吸着抑制,(2)毛細管状の流路等の構造の形成方法(樹脂層の接着方法)である.本講演では,これらについての検討内容,特に,ポリマーへの蛋白質の吸着抑制について述べた.また,(3)プラスチックのその他のメリット,デメリットについても述べた.
3.「化学プロセスのマイクロチップ集積化」
                   北森 武彦 氏 (東京大学大学院工学系研究科)
 液相微小空間の特性を活用したミクロ単位操作のいくつかの方法論を見いだし,混合・反応・抽出・分離など複数の操作を任意に組み合わせた連続化学プロセスをマイクロチップに集積化することができるようになった.プロセスの処理速度,反応収率, 廃液量,熱量などの重要なパラメーターが,マクロスケールの場合と比較して桁違い に変化(オーダーシフト)する.これを利用した高性能な合成システムや分析システ ムの集積化の実際について紹介した.

参加者:42名今回は,フロー型マイクロリアクターについての最新の研究成果とプロセス開発用の市販合成ロボット装置について講演していただいた.実際にマイクロリアクターの開発や合成装置の研究を行ってきた先生方の講演は,迫力があり,興味深かった.講演の途中で回覧された実物のチップは,マイクロリアクターや自動合成の時代が間近に迫っていることを実感させるものであった.

─ミキサー─

講演終了後(17時00分より)
会場:601号室

─連絡先─

   〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4(大阪科学技術センター6F)
          社団法人 近畿化学協会合成部会 ロボット合成研究会
          Tel. 06-6441-5531   Fax. 06-6443-6685
          e-mail:kinka@yo.rim.or.jp