第13回研究会(第5回公開講演会(東京))

主催 近畿化学協会合成部会ロボット合成研究会             
協賛 日本化学会近畿支部                       
日時 平成12年11月29日(水)14:00−17:30       
会場 日本薬学会 長井記念館会議室 <地図>              
   〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 2-12-15 Tel: (03) 3406-3322
交通 JR山の手線「渋谷駅」東口より,高樹町方面へ高速道路沿いに8分 


─講 演─

1.「コンピュータ活用による有機合成」(14:00〜15:00)
                     銅金 巖 氏(住化技術情報センター)

 従来の有機合成研究では,研究者の頭脳に詰め込まれた反応や構造,あるいは物性に関する膨大な化学知識と経験,それらを総合させてひらめく勘,そして額に汗して実験を重ねる中から生まれる発明・発見が基本となっていた.近年,情報,コンピュータ,ロボットを活用した新しい有機合成の手法が開発されてきている.
 A.自動合成デザイン: 従来は研究者の知識,経験,勘に頼っていたが,コンピュータのもつばく大な記憶容量と高速演算機能を活用して合成ルートを設計するプログラム開発が活発に行われている.
 B.自動合成: 目的にもよるが,これまで通常行なわれていたような合成,実験はロボットを使う事によって,量的拡大即ち合成反応件数とスピードは少なくとも10倍〜100倍にアップし,合せて質的向上即ち実験精度,再現性をはかり,安全性も確保する事が可能な時代になった.
 C.自動分析: ここにも当然,コンピュータ化・ロボット化の波は入って来ており,ほとんどが自動化されている.
2.「自動化装置を使った合成例」   (15:10〜16:10)
                     菅原 徹 氏(武田薬品工業)



3.「ロボットを使った天然物合成」  (16:20〜17:20)
                     高橋 孝志 氏(東京工業大学)



参加者(60名):
 有機合成の自動化について,合成経路設計や反応予測から,反応条 件自動最適化,自動構造決定,ライブラリーの構築など幅広い分野 にわたり講演をしていただいた. 特に今回は,実際に自動合成装置を使って研究を進められ,この分野の先導的役割を担ってこられた先生方の講演であり,非常に盛況であった.

─ミキサー─

講演終了後(18時00分より),館内レストラン「テレーゼ」にて講師の先生をお囲みしてアフターディスカッションを行いました.
会費:3,000円